日本学術会議も関係している?中国の千人計画とは?スパイとの関連性も

政治

日本学術会議を巡って、早速話題を出してきている菅政権。

そんな中で、フォーカスがあたっているのが、中国の「千人計画」です。

今回は、日本学術会議を巡って注目が集まっている千人計画について

  • 中国の千人計画の概要
  • 日本学術会議と日本学術会議の関係とは
  • スパイと千人計画

といったテーマでご紹介していきたいと思います。

中国の千人計画とは

まず、はじめに中国の千人計画について詳しくご紹介していきます。

中国の千人計画の概要

簡単に中国の千人計画についてまとめると「海外にいる優秀な研究者を中国の学者を戻す計画」のことを指しています。

人口が多いことはもちろんですが、やはり超絶エリートの中国人というのはどこの国でも居るイメージがあります。

海外にどんどん挑戦するフロンティア精神の高い中国人の優秀さは眼を見張るものがあります。

ただ、千人計画が始めるまで問題視されていたのは、そのような優秀な人材が「中国に戻ってこない」という問題。

欧米や日本といった海外の先進国、特に科学的なレベルが高い国に居る中国の高度な人材が帰国しないというケースが相次いで居たのです。

中国としては、どうせなら高度な人材を中国で囲って、中国の技術として確率したいという思惑があります。

また、高度な人材が集まっている国や教育機関には自然と、優秀な人材が大学で出てきますから、大学をパワーアップさせるという狙いがあった模様。

そこで始まったのが「千人計画」です。

制度を利用すれば、名誉的な表彰を貰えることはもちろん、資金面において研究に関する様々なサポートを受けられる上、非常に高額な報酬を受取ることも可能なようです。

(住宅補助・交通補助もつくという手厚い待遇)

2008年に運用が開始され、2010年に方針がより本格的なものになり、すでに7000人を超える人材がこの制度を利用して、中国に渡ったと言われています。

また、主な対象としては「海外に出た優秀な中国人」ですが、一方で海外に居る非常に優秀な外国人が、千人計画の制度を利用するケースもあるようです。

海亀族も・・・中国の戦略が垣間見れる

中国では海外を経験した優秀な人材のことを、海亀(海亀族)と呼ぶ文化があるようです。

千人計画で中国へ帰国した方は海亀族の一つであるといえるでしょう。

ただ、研究に限った話ではなく、中国に帰国した海亀族は起業等に際しても、中国政府から手厚い支援を受けることが可能な模様。

深センで起業しているような中国人の中では、この海亀待遇を利用して、野望を叶えようとしている人が少なくないようです。

(そもそも海亀という由来自体が、海外から帰ってきて起業する = 卵を生むというところから来ているという説も)

このような点を考慮すると、欧米の文化や技術・教養・経験のある者を上手にインセンティブで中国に呼び戻すという全体的な戦略が見えるのではないでしょうか。

日本からすると脅威ではありますが、深センが第二のシリコンバレーとして注目される理由もわかるような気がしますね。

中国製造2025が大きな脅威に?

海外からの優秀な人材に国内で研究してもらうことで、アカデミックのレベルを上げる・起業してもらうことで経済的なパイを大きくするといった中国の戦略。

この背景には、中国が掲げる「中国製造2025」があるのでは?という読みもあります。

中国製造2025とは、次世代の技術・産業(第四次産業革命に関連するようなもの)を、中国の技術・企業で囲っていこうという戦略です。

ドイツにおけるインダストリー4.0と近いものがあるでしょう。

 


世界的なIT・最先端技術の普及を見たときに欧米、特に「アメリカ」の影響力というのは凄まじいものがあります。

そこで、BATHが代表するような中国産の技術・企業を世界的に広めようという思惑があるのは否めないでしょう。

現代において、IT・最先端技術のインフラを握られるというのは、ドルによるアメリカの影響力と同等のものを握られるという意味合いに近いと思います。

そんな中で、技術的に経済的に優位に立つためにも海外の力を上手く中国国内に取り込みたいという可能性は十分にあるはずです。

 

 

 

 

日本学術会議と千人計画の関係

次に、千人計画と日本学術会議というトピックでご紹介していきます。

日本学術会議について甘利明氏の指摘

日本学術会議を巡っては、様々な焦点から注目を集まっている状態ですが、そんな日本学術会議について、著名な政治家である甘利氏が以下のような書き込みを行ったことがありました。

 

日本学術会議は防衛省予算を使った研究開発には参加を禁じていますが、中国の「外国人研究者ヘッドハンティングプラン」である「千人計画」には積極的に協力しています。他国の研究者を高額な年俸(報道によれば生活費と併せ年収8,000万円!)で招聘し、研究者の経験知識を含めた研究成果を全て吐き出させるプランでその外国人研究者の本国のラボまでそっくり再現させているようです。

甘利明・国会リポート 第410号

 

細かな文脈については、甘利氏のWEBで詳しくチェックして頂きたいのですが、日本学術会議が千人計画に協力しているという点について指摘しています。

また、千人計画に対するさまざまな疑問点を上げており、警戒していることがわかりますね。

日本でも水面下では、問題視されつつあるのかもしれません。

軍事研究との境界線

ただ、表向きでは千人計画というのはあくまで、技術者の育成やアカデミックな発展を狙ったものであり、日本学術会議が仮に千人計画に協力していたとしても、すぐに問題につながるようなものではないでしょう。

しかし、日本学術会議に国の税金が投入されている点や、近年の中国の動向や千人計画の動向を考慮すると、これは議論に値する内容であることは間違いないでしょう。

また、甘利氏は「軍事的なものと民間の研究」を完全に分けることは不可能であるという指摘も行っています。

この点については、同意する方が少なくないはずです。

現在の技術革新の核となるものは、もともと軍事的な用途で開発されたものが少なくありません。

例えば、さまざまな産業で活用が進んでいるGPS。

身近なものでいうと、マップアプリに必要不可欠なものになっていますよね。

しかし、このGPSは航空事故をきっかけに、民間に開放されたのはつい最近のことであり、完全に運用できるようになったのは1995年の事です。

つい数十年に開放された生活に欠かせないGPSは、軍事的な目的で開発された技術なのです。

歴史的にみても、技術的な発展が起こるのは戦争が起こっているときが多いですよね。

その点を考慮すると、アカデミックな世界と軍事的な世界を完全に分けるというのは非常に難しいのではないでしょうか。

もちろん、千人計画では基礎研究分野に関する人材や、直接軍事的な用途に転用できない人材も沢山育成しているという側面はあるとは思いますが。

少なくとも、日本学術会議は税金が絡んでいるのですから、日本の国益に反するような案件が絡んでいては欲しくないですね。

 

 

 

スパイの温床?アメリカの指摘

千人計画に関しては、スパイの温床になっているのでは?という指摘もあるようなのです。

大前提として、外せない要素としては、現在アメリカと中国の関係というのは対立関係にあります。

経済的にも、技術的にも、政治的にも、軍事的にも

その点を考慮すると、アメリカが中国に関するような案件に、センシティブになっているという点は留意しながら、チェックする必要があると思います。(アメリカが発信する情報について)

ただ、千人計画についてアメリカは「アメリカの研究における成果を不当な方法で奪取している」という声が出ているのも事実です。

2019年に、米上院小委員会にて上記のような指摘がありました。

また、実際に経済スパイに関するもので、中国出身のスパイ行為を行ったものが逮捕される案件も発生しています。

千人計画に関連するスパイ案件で、有名なものでは「電池技術」に関するものがありますね。

アメリカで企業に勤めていた中国の研究者が、千人計画への申請(これにより電池関連企業への就職が予定された)、その後、犯行に及び、電池技術を盗んだ疑いで逮捕されました。

この案件では、中国に行く前に逮捕されましたが、千人計画はこのような潜在的なスパイを生む原因となっていると、アメリカの当局は警戒しています。

 

まとめ

この記事では、千人計画の概要や、日本学術会議との関係等についてご紹介させて頂きました。

千人計画のみではなく、日本はそもそもスパイや技術流出に関して、脆弱な体質が知られています。

国益を守る点を考慮したときに、対策は必須でしょうね。

 

 

 

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