【粛清】ジャックマーは習近平を怒らせた?知られざる共産党とアリババの関係

政治

中国のIT業界の顔。ジャックマー氏。

中国には名だたる巨大IT企業がいくつかありますが、創業者で知っているのはジャックマー氏だけ。という方も少なくないでしょう。

中国の国内でも、若手起業家に対して大きな影響力を持っているジャックマー氏ですが、その彼が現在行方不明になっているようで・・・

この記事では、今回の行方不明騒動について「ジャックマー氏と中国共産党の関係」「中国IT企業と中国共産党」という2点の観点から様々なポイントに触れていきます。

アリババ創業者のジャックマーが行方不明に

アメリカのGAFA。中国のBATH。世界の覇権を握るのはどちらか?なんていう議論が多い昨今。

そんなBATHの中でも、アリババグループは特に影響力の強い企業の一つで、EC事業が有名所ではありますが、それ以外にも非常に多種多様な業界で、IT関連の事業を行っています。

また、創業者であるジャックマー氏は、それほど裕福な家庭に生まれたわけではなく、起業家として成り上がったストーリーが知られており、中国の若手起業家からすると憧れの存在です。

そんな彼が現在行方不明にになっているという情報がいくつかのメディアで報道されており、報道の内容を非常に簡単にまとめると

  • 出演していたテレビ番組に出演していない
  • WEBからもジャックマー氏の情報は削除
  • ここ数ヶ月共産党・当局への批判を行っていた

といったものになっています。

また、このような発言を行った背景として、様々な憶測は広まっているものの、ジャックマー氏の12月にアリババグループに当局からの捜査が入ったり、アントグループの上場が失敗したり・・・

まとめると、かなり当局つまり中国共産党からのヘイトをジャックマー氏が買っているという予測が報道されています。

 

 

 

習近平を怒らせたのか?過去の発言

このような中国共産党からの圧力を買った背景として、ジャックマー氏の過去の発言とその影響力が指摘されています。

中国共産党を警戒させたジャックマー氏の発言

ジャックマー氏と中国共産党の間の関係については、様々な意見があり、中国共産党と距離が近いといった意見や、逆に嫌っており中国共産党から警戒されているといった意見もあります。

ただ、事実としては「ジャックマー氏は中国の共産党員」であることは2018年に報道されたように事実であり、中国というお国柄全く当局を気にせず、活動するなんてことは出来ません。

しかし、ここ数ヶ月はジャックマー氏による当局に対する批判的な言動が見られ、「中国の金融業界は質屋のようなメンタリティ」といった発言や、上海で行われた金融会議では

馬雲(ジャック・マー)氏は上海の金融会議で時代錯誤的な政府規制が中国のイノベーション(技術革新)を窒息死させると激しく批判した

Bloomberg

といった発言を行っているのです。

これはかなり中国共産党から嫌われそうな発言ですね。。。

ジャックマー氏の影響力はかなり強い

ジャックマー氏のようなIT業界におけるシンボルのような存在。

形は違えど、シンボルのような存在という意味ではアメリカのスティーブ・ジョブズ、イーロン・マスクと言えるような存在が誕生することは中国共産党にとって、複雑な状況です。

中国は、中国製造2025に代表されるように、これからIoTやAIといったITによる技術革新がもっと加速していく中で

「中国が世界中のIT覇権」

を握ろうと、国内のスタートアップやIT企業を育成したい思惑があります。

そんな中で、ジャックマー氏のような存在は若手へにとって大きなモチベーションに繋がり、崇拝されているケースも少なくありません。

しかしそれは、習近平への個人崇拝や中国共産党への服従といった独裁国家独特の要素とは、非常に相性が悪いものとなっています。

そのため、今回の行方不明や一連の「アリババへの捜査」「アントグループのIPO阻止」といった行動は中国共産党からジャックマー氏への警告と見られているのです。

ジャックマー氏のような存在で経済をどんどん巨大化させたい一方、中国共産党の影響力・習近平の影響力を失いたくない。

中国情勢も複雑ですね。

 

 

 

 

アリババを含む中国共産党と中国企業の関係

ジャックマー氏が中国共産党から警戒されていますが、これはジャックマー氏に限ったことではありません。

中国国内の巨大IT企業というのは中国共産党は切っても切り離せない関係にあります。

大物ならほぼ共産党員?

日本で言うところの中国共産党というのは、一部の人達が非常に巨大な中央集権的組織によって運営されていると思われることも少なくありません。

が、実は中国共産党の党員というのは9000万人以上居ると言われており、これは中国全体の人口の6%以上に登ります。

エリートであることは間違いありませんが、中国共産党の党員というのが、本当に珍しい存在なのか?というとそうでもありません。

実際、中国でビジネスをしようと思うと、中国共産党の党員との根回しが必要なケースも少なくありませんが、このような党員は比較的簡単に見つけられます。(逆にそれが利権になっていたりするのですが)

中国の巨大IT企業のトップにおいてもこれは例外ではなく、ジャックマー氏はもちろん、その他の大物が党員であるケースが非常に多いです。

というか、逆に言うとジャックマー氏が嫌おうと、好こうと、中国社会で大きくなるには共産党員になる事が重要な要素の一つなのです。

IT企業と中国共産党

IT企業に限りませんが、中国の大きい企業の半数以上は中国共産党による大きな影響を受けています。

というのも、中国では共産党員が3名以上いる組織は、共産党委員会というものを設置する必要があり、これが組織内の経営・人事等において大きな影響力を持つのです。

つまり、経営陣に「取締役」と「共産党委員会」という2つの組織があり、企業内におけるトップが共産党員というケースが非常に多いのです。

そのため、取締役と共産党委員会の両方で組織内のトップを務めるなんてことも少なくありません。

これは、中国共産党が民間企業の管理を効率的に行う方法であり、大きな企業は中国共産党の影響から逃れられないのです。

この点を考慮すると、仮に中国企業のトップが、共産党員であってもおかしくないが、同時にどの企業も共産党の影響下にあるという事ですね。

 

 

 

粛清のターゲットはジャックマーだけではない?

「ジャックマー氏が粛清された」と言われるきっかけになった失踪の一連の流れとして、ジャックマー氏が関係している企業への規制強化があったという点を紹介させて頂きました。

知名度の観点から見ると、アリババとジャックマー氏は日本で非常に知名度の高い企業・人物なので、粛清として日本でも取り上げられていますが、実は規制強化が行われているのはアリババのみではりません。

昨年末にアリババに対して行われた罰金(50万元)は、アリババのみが対象になっているわけではなく、同じように巨大テック企業であるテンセントに対しても行われていました。

つまり、テンセントに関しては創業者の粛清という分かりやすい形ではないもの、アリババ以外の巨大テック企業への締付けも中国当局が行う方針であるという見方が出来ますよね。

ジャックマー氏のように目立った人物や富豪というのが、粛清・失踪するというのは中国で過去にもいくつか事例があります。

例えば、中国のバフェットと呼ばれ、資産は50億ドル超えの人物だった郭広昌氏。

この方は、中国のバフェットという名称からも想像に難くないですが、投資事業に精通している人物として有名でした。

そんな人物がなんの前触れもなく、2015年の12月に上海で連行されて以降、行方不明になったという報道がされたのです。

奇しくも、ジャックマー氏と季節が似通っている・・・

結局、当時中国政府が勧めていた汚職狩りの一部で、普通に逮捕されていただけでした。(公式のアナウンス)

ただ、実はこの汚職狩り、習近平に反対する勢力が中心的に狙われていたという噂が・・・

中国では非常に著名な大富豪が突然消えちゃうという例は、コレ以外にも沢山存在しており、普通にイリーガルな事をしていたからというケースもありますが、政治的な粛清によるものと見られるものもいくつかあります。

この点を考慮すると、今回のジャックマー氏粛清というのは、アリババのみではなく、影響力が強くなっている巨大テック企業とその経営者に対する警告・見せしめとも考えられますね。

 

 

 

まとめ

この記事では、ジャックマー氏の行方不明騒動から、中国共産党と中国企業やその創業者たちの関係等についてご紹介させて頂きました。

中国の影響力が年々強まっていることは否定のしようがない事実で、良くも悪くも日本にとってもこれまでもこれからも重大な存在ですね。。。

中国共産党怖い・・・

 

 

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